足のむくみ、腕のむくみがある場合、まずは検査をして診断を受けることが大切です。むくみの原因によって治療法はさまざまで、飲み薬が効くむくみもあれば、着圧ストッキングが効くむくみ、運動が効くむくみもあります。むくみの原因がわからないままに治療を始めると、効果がないだけでなく、命に関わることもあります。下の説明を参考に医療機関を受診して、診断を受けてから治療を開始しましょう。どこを受診したらよいかわからない場合は、JR東京総合病院リンパ外科・再建外科を受診していただければ、必要に応じて医療機関をご紹介いたします。
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両腕、両足、顔など、広い範囲にむくみが出ている場合、内臓の病気の可能性があります。血液検査、レントゲンなどで診断できます。早めに内科を受診しましょう。がんの治療などで主治医がいる場合は、主治医にご相談ください。お薬でむくみが軽くなることが多いです。
放っておくと危険なむくみについて、詳しくはコチラ(NHK健康ch)をご覧ください。
①エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)
足の血管の中に血のかたまりができる病気です。片足だけにむくみが出ることが多く、赤みや痛みが出ることもあります。血のかたまりが血管を流れていき肺につまると、命に関わることがありますので、早めに血管外科を受診しましょう。超音波検査やCTで診断ができます。多くの場合はお薬の内服で治療します。
②静脈瘤
足の血管がぼこぼこと浮き出たように見えます。立ち仕事の方に多く、足のむくみのほか、朝方に足がつりやすい、むくみがあるところの傷が治りにくいなどの症状もあります。着圧ストッキングで症状が改善するほか、最近では、日帰りでレーザー治療やグルー治療ができる場合もありますので、血管外科を受診しましょう。診断には超音波検査を使います。
静脈由来のむくみについて、詳しくはコチラ(NHK健康ch)をご覧ください。
上の2つに異常がなければ、リンパ浮腫の可能性が高いです。リンパ浮腫とほかの原因が重なっていることもあります。内臓の病気やエコノミークラス症候群のときにリンパ浮腫の治療を行うと、命に関わることもありますので、リンパ浮腫の治療を始める前に、必ず上の2つについて検査を受けましょう。
リンパ浮腫と診断されたら、圧迫療法、マッサージなどのセルフケアや、手術で治療していきます。
その他にも、肥満や運動不足のために腕や足にむくみが出ることがあります。車いす生活の場合、80%の方でふくらはぎにむくみが出ると言われています。食生活や運動習慣を見直したり、圧迫療法を行ったりすることで、むくみが改善します。まずは上のような病気がないか検査を受けましょう。
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